雪の結晶をつくろう


last update 2008.1.20

 

人工雪結晶の観察  冬になると空から降ってくる雪。その姿は、多くが六角形をしていますが、そのほかにも針のような形のものや、柱の形をしたものなどいろいろあります。どうして雪の結晶はそんな形をているのか? 雪の結晶を調べるとどんなことがわかるのか? そんな疑問を解くために、人工的に雪の結晶をつくっていろいろ調べようとして、世界で最初に成功したのが日本人の中谷宇吉郎という人でした。今から70年あまり前のことです。
人工雪結晶の一例  当時、中谷博士たちは、マイナス30℃の低温室の中で防寒具に身を固めて実験を行いましたが、今では、低温室の中ではなく、普通の温度の部屋で雪の結晶をつくることができるようになりました。それは、北海道の旭川西高校の平松和彦先生が「平松式人工雪発生装置」という実験装置を考案してくださったからです。この装置は、みなさんでも簡単に作ることができますから、ぜひ実験してみましょう。博物館でもときどき行事の中でやっていますので、参加してみてください。
 

 装置の材料や詳しい作り方は、平松式人工雪発生装置を解説したホームページ
http://www.users.eolas-net.ne.jp/saebou/にありますので、ダウンロードしてください。
 ここでは、実験を成功させるコツを伝授します。

 

水滴の付着したボトル コツその1
 クーラーボックスから出ている部分のボトル内側に水滴がたくさんあった方が、雪結晶を確実につくることができます。実験前にボトルから水を捨てた後、この部分に水滴が少ない場合は、一旦水気が切れるのを待ってから、ボトルの口をやや下方に傾けて小刻みに振ると水滴が飛び散って付着し、うまくいきます。
 上手にできない人は、バケツのふちをボトルの首でたたいてみてください(ボトルをゆっくり回しながら、口をやや下方に傾けて)。

 水滴が多すぎると結晶が大きく成長して垂れ下がり、クリスマスツリーのようになってしまいますので、ほどほどに。
 
 

コツその2
 ドライアイスは、クーラーボックスの蓋ぎりぎりのところまであった方が。オリジナルの平松式では、どんな形状のドライアイスでも実験できるように、ドライアイスを砕いて詰めるようになっていますが、必ずしもぎっしりと詰める必要はありません。もし、ドライアイスを切り売りしてくれるお店があれば、1.5〜2cmくらいの厚さの板に切ってもらうとよいでしょう。実験直前にドライアイスをクーラーボックスの内のり高さに合わせて鋸で切って使うと、ひとつの実験装置につきドライアイス700g〜1kg程度で済みます。4面に入れなくても、2面で充分です。砕いたドライアイスをぎっしり詰める方法と比べて、おおむね半量のドライアイスで実験できます。
 長岡には注文に応じてドライアイスをバンドソーで切ってくれる専門店があるので、いつもそこにお願いしています。
 なお、ドライアイスを接触したままにしておくと、すぐに焼結してしまいますので、一枚ずつ新聞紙などに包んでおいてください。

 

スジケビキ  ドライアイスを鋸で切るのがめんどうだという人は、大工道具のスジケビキを使ってドライアイスの片面に筋を入れ、反対側から金づちなどで軽くたたくと、うまく割れます。刃物ですので、取り扱いにはご注意ください。
 

コツその2の続き
 実験を重ねるとドライアイスが小さくなって蓋まで届かなくなってしまいます。そうなったら、上げ底作戦です。クーラーボックスの底に適当な厚さのものを置いて、ボトルとドライアイスを持ち上げましょう。

 

人工雪結晶(針状と樹枝状六花)

針状と樹枝状六花
 2002年夏に博物館で「チャレンジゆきがき21」という行事を行いました。そのメニューの中に雪の結晶づくりも入っていて、およそ250人の方が結晶づくりを体験しました。この写真はその時のもので、上の方の光っている部分は針状結晶、また、下の方には樹枝状六花結晶ができています。実験開始からおよそ1時間後に撮影した写真です。
 平松式人工雪発生装置では、ペットボトルの中の温度は、下の方ほど低く(ほぼドライアイスの温度)、上の方ほど高く(室温に近い)なっています。針状の結晶は−5℃あたりで、樹枝状六花は−15℃前後の温度でできるそうです。

 

人工雪結晶(広幅六花と角板)

広幅六花と角板
 この写真も「チャレンジゆきがき21」で撮影したものです。実験開始から約3時間後、樹枝状六花は広幅六花へと姿を変え、その先端には角板が成長しています。
 平松式人工雪発生装置では、実験開始から時間が経過するにつれてペットボトルの中の湿度が下がっていきます。同じ温度でも湿度が下がってくると、できる結晶の種類が違うので、このようなことが観察されます。
 2004年8月に博物館で実施した「雪と氷のおもしろ実験」でも雪の結晶をつくりました。このときは、実験開始から1時間45分経過した時点で、もう立派な角板ができていました。角板を早くつくるにはどうしたらよいか、考えてみましょう。
 

  「Science Window」2月号をご覧になっておいでくださった方、ご来訪ありがとうございます。
「Science Window」2月号23ページに上の写真が掲載されていますが、天地が逆に印刷されています。これは、レンズとストロボの位置関係からカメラを逆さまにして撮影したことが編集者へ伝わらなかったことなどによるもののようです。
  ピクセル数の大きな写真を下に用意しましたのでご覧下さい。


広幅六花と角板(高解像度)




結晶が成長してくようすを見たい人はこちらをクリック
(QuickTimeムービー328KB)

 


地学研究室提供のページ

「常在応力場 -新潟県中越地震の記録-」

「長岡市妙見町産出の海牛(カイギュウ)化石について」
(2006年12月に長岡市妙見町で見つかったカイギュウの化石を紹介しています)

「長岡周辺の化石」

「大雪小雪 長岡の雪」
(積雪期に撮影した長岡のようすを紹介しています)

「定点撮影 雪形ざんまい」
(長岡東山の雪のようすを連日更新しています)

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